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解説
問1
国際的な公衆衛生活動の中心機関であるWHO(世界保健機関)に関する次の記述のらち、( )に入る最も適切なものを1つ選びなさい。
「WHOには現在6つの地域事務局が各地にある。日本は、中国、韓国、ニュージーランドなどとともに西太平洋地域に含まれており、その事務局は( ) に設置されている。」
(1) スイスのジュネーブ
→本部の設置場所である
(2) ニュージーランドのウェリントン
(3) マレーシアのクアラルンプール
(4) フィリピンのマニラ
→正しい
問2
プライマリー・ヘルス・ケア(PHC)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) WHOがオタワ憲章において提唱した新しい健康観である。
→ヘルスプロモーションに関する記述である
(2) 優先的な活動分野の1つとして、「地域活動の強化」がある。
→ヘルスプロモーションに関する記述である
(3) 「すべての人に健康を」を基本理念とした総合的な保健医療活動である。
→正しい
(4) プライマリー・ヘルス・ケアの理念は、先進国には当てはまらない。
→先進国を含むすべての国で重要な政策課題とされている
問3
有者率に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) 3年に一度実施される患者調査により把握されている。
→受療率に関する記述である
(2) 国民生活基礎調査のうち、3年ごとに行われる大規模な調査により把握されている。
→正しい
(3) 世帯員(医療・介護保険施設の入院・入所者を除く)のうち、病気やけが等の自覚症状がない者の割合を表すものである。
→ある
(4) 5年ごとに行われる国勢調査により把握されている。
→人口静態統計に関する記述である
問4
寄生虫とその原因食品に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
<寄生虫>《原因食品》
(1) クドア・セプテンプンクタータ─鶏肉
→ヒラメ
(2) 日本海裂頭条虫─サケ
(3) サルコシスティス・フェアリー─馬肉
(4) アニサキス─アジ
問5
喫煙に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) タバコの煙に含まれるタールには、発がん性はないが、依存性がある。
→ニコチン
(2) 妊娠が喫煙することにより、巨大児の出産が見られる。一方、乳幼児突然死はみられない。
→低出生体重児、のリスクは高まる
(3) 環境基本法に受動喫煙の防止の規定がある。
→健康増進法
(4) 健康への影響として、虚血性心疾患との関係が大きく、周囲の非喫煙者への影響も大きい。
→正しい
問6
生活習慣病とその要因に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《生活習慣病》《要因》
(1) 高トリグリセライド血症─カルシウムの摂取不足
→過剰なカロリー摂取や運動不足、アルコールの過剰摂取など
(2) 痛風─たんぱく質の過剰摂取
(3) 糖尿病─野菜の摂取不足
(4) 骨粗鬆症─運動不足
問7
調理師免許に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 調理師は、名簿の登録事項に変更を生じたときは、30日以内に免許を与えた
都道府県知事に対し、名簿の訂正を申請しなければならない。
(2) 調理師は、免許証を破り、汚し、または失くしたときは、免許を与えた都道府県知事に免許証の再交付を申請することができる。
(3) 免許の取消処分を受けた調理師は、5日以内に免許証を、免許を与えた都道府県知事に返納しなければならない。
(4) 調理師の免許を受けようとするものは、申請書に厚生労働省令で定める書類を添付して、これを本籍地の都道府県知事に提出しなければならない。
→住所地
問8
感染症の予防対策に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 感染症予防の原則は、感染源対策、感染経路対策、感受性対策の3つに分けることができる。
(2) 国内には常在せず、病原体が国外から持ち込まれた場合にのみ流行する感染症を輸入感染症と呼ぶ。
(3) 感染経路対策として、病原体で汚染されたものの消毒、マスクの着用、感染を媒介するネズミやハエなどの駆除が挙げられる。
(4) 個人的予防の上で最も大切な点は、各個人が疾病に対する感受性の向上を図ることであり、これには予防接種が効果的である。
→低下(抵抗力の向上)
問9
健康日本21(第三次)の目標に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) 平均寿命の延伸
→健康寿命
(2) 睡眠で休養がとれている者の増加
→正しい
(3) 朝食を食する者の減少
(4) ロコモティブシンドロームの増加
問10
次のうち、食品成分の無機質に含まれないものを1つ選びなさい。
(1) リン
(2) ビタミン
→誤りである
(3) ナトリウム
(4) カルシウム
問11
豆類に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) たんぱく質と脂質の多いものとして、あずきやえんどう豆がある。
→大豆(あずきやえんどう豆はたんぱく質と炭水化物が多い)
(2) 大豆は、畑の肉ともいわれ、アミノ酸のなかではリシンが多い。
(3) えだまめには、ビタミンCやカロテンが含まれている。
(4) 納豆は、生大豆に比べてビタミンB,が3〜4倍多い。
問12
農林水産省の野菜生産出荷統計による野菜とその分類に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《野菜》<分類>
(1) ブロッコリー─葉茎菜類
→花菜類
(2) にんじん─根菜類
(3) すいか─果菜類
(4) いちご─果実的野菜
問13
鶏卵に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) 卵白は、、57~62°Cで完全に凝固する。
→70〜80℃
(2) 栄養価の高い食品であるが、ビタミンCは含まれない。
→正しい
(3) 卵黄は、水分が多く、脂質は含まれない。
→卵の脂質の99%は卵黄に含まれる
(4) 卵黄、卵白、卵殻を重量で比較した場合、通常、比率が最も大きいのは卵黄である。
→卵白
問14
殻類の加工品とその説明に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《穀類の加工品》《説明》
(1) 無洗米─精白米の高速攪拌等により、肌糠を除いたうるち米。
(2) 押し麦─大麦、はだか麦を精麦後、押麦機でつぶしたもの。
(3) オートミール─小麦をひき割りにしたもので、食物繊維が多い。
→えん麦
(4) 中華麺─準強力粉にアルカリ性の「かん水」を加えて製麺したもの。
問15
次のうち、遺伝子組換え義務表示対象農産物として適切でないものを1つ選びなさい。
(1) ばれいしょ
(2) とうもろこし
(3) パパイヤ
(4) そら豆
→誤りである
問16
次のうち、炭水化物1gあたりのエネルギー量として最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) 2 kcal
(2) 4 kcal
→正しい
(3) 8 kcal
(4) 9 kcal
→脂質に関する記述
問17
脂肪酸と主に含まれている食品に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《脂肪酸》《食品》
(1) エイコサペンタエン酸─魚油
(2) リノール酸─ひまわり油
(3) α-リノレン酸─しそ油
(4) ドコサヘキサエン酸─えごま油
→α-リノレン酸(ドコサヘキサエン酸(DHA)は主に魚油に含まれる脂肪酸)
問18
次のうち、体内で合成できない必須アミノ酸として適切でないものを1つ選びなさい。
(1) トリプトファン
(2) ロイシン
(3) グリシン
→非必須アミノ酸
(4) バリン
問19
ビタミンとそのビタミンを多く含む食品に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
<ビタミン><多く含む食品>
(1) ビタミンD─じゃがいも
→肝油、魚介類、きのこ類
(2) ビタミンA─レバー
(3) ビタミンB1─大豆
(4) ビタミンB2─チーズ
問20
無機質と主な欠乏症に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《無機質》<主な欠乏症>
(1) カリウム─不整脈
(2) 鉄─貧血
(3) 亜鉛─血圧低下
→発育不全、皮膚炎、味覚障害
(4) ヨウ素─甲状腺腫
問21
次のうち、満腹中枢に作用しない調節因子を1つ選びなさい。
(1) 血中遊離脂肪酸が増加する。
(2) 胃の内容物の量が増加する。
(3) 体温が上昇する。
→誤りである(満腹中枢に直接作用しない)
(4) 動脈と静脈の血糖値の差が増加する。
問22
ホルモンに関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 成長ホルモンは、脳下垂体前葉から分泌され、たんぱく質の合成と蓄積を促す。
(2) 副腎髄質では、コレステロールを材料にコルチゾールなどのステロイドホルモンを合成・分泌している。
→副腎皮質ホルモン
(3) 性ホルモンは、こう丸及び卵巣から分泌されるステロイドホルモンで、コレステロールから合成される。
(4) サイロキシンは、甲状腺から分泌されるホルモンで、新陳代謝を活発にする作用がある。
問23
授乳・離乳の支援ガイドに関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 離乳は、通常、生後1歳ごろから始め、3歳ごろには完了するとされている。
→生後5〜6ヶ月ごろから始め、1歳から1歳半ごろ
(2) 形のある食物をかみつぶせるようになり、エネルギーや栄養素の大部分が乳
汁以外の食物からとれるようになった状態を、離乳の完了という。
(3) 離乳食の調理方法は、裏ごし、すりつぶし、すりおろし、やわらか煮など、消化のよいものから順に固形食にしていく。
(4) はちみつは満1歳までは、ボツリヌス菌による食中毒の危険があるため与えない。
問24
高齢期の食生活に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 口温感が飾くなり脱水症状を起こしやすいため、水分を十分に補給する。
(2) たんぱく質は、量より質を重視し、良質なたんぱく質源である、魚、肉、大豆製品、卵などを少しずつ毎日食べるのがよい。
(3) 味覚がにぶくなるため、味つけが薄味になりがちである。
→濃い味
(4) 加齢とともに歯が悪くなり、道輪力の低下はあるが、個人差もあるため、食物の内容や形状、やわらかさなどは、個人に合わせて考えることが必要である。
問25
次の記述は、食品衛生法第1条の条文である。( )に入る語句の組み合わせとして、適切なものを1つ選びなさい。
「この法律は、食品の安全性の確保のために( A )の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、( B ) に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の(C)を図ることを目的とする。」
(A) (B) (C)
(1) 食品衛生─食品─増進
(2) 食品衛生─飲食─保護
(3) 公衆衛生─食品─増進
(4) 公衆衛生─飲食─保護
→正しい
問26
次のうち、芽胞を作る細菌として最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) 腸炎ビブリオ
(2) サルモネラ菌
(3) セレウス菌
→正しい
(4) 黄色ブドウ球菌
問27
動物性自然療による食中毒の原因食品とその選成分に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《原因食品》《毒成分》
(1) バラハタ─シガトキシン
(2) フグ─テトロドトキシン
(3) アサリ─ベネルピン
(4) イシナギ─テトラミン
→ビタミンA
問28
植物性自然毒に関する次の記のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) じゃがいものソラニンによる食中毒は、加熱調理により防ぐことができる。
→加熱調理では防げない(ソラニンが多く含まれている芽や緑になった皮をしっかり取り除くことが重要)
(2) 青梅にはアミグダリンが含まれているが、梅の実の成熟に従って減少する。
(3) スイセンをニラと間違えて食べたことによる食中毒事例がある。
(4) イヌサフランをギョウジャニンニクと間違えて食べたことによる死亡例がある。
問29
アニサキスに関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 酸に対する抵抗性がある。
(2) アニサキス食中毒の予防には、5°Cで 24 時間以上の冷蔵貯蔵が最も効果的である。
→−20°C以下
(3) 人体内で胃壁、腸壁に侵入し、激しい腹痛を起こすことがある。
(4) アニサキス食中毒の原因として、イカ・サバなどの魚介類の生食がある。
問30
カンピロバクター食中毒に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) 原因食品は、鶏の刺身などの生肉や加熱不十分な肉料理が多い。
→正しい
(2) 食中毒の分類として、細菌性の感染毒素型に分類される。
→毒素型ではなく、感染型である
(3) 原因食品を喫食後、2〜5時間で発症することが多い。
→1〜7日
(4) 主症状は吐や発熱で、下痢や腹痛はない。
→のほか、発熱、倦怠感、頭痛、吐き気がある
問31
黄色ブドウ球菌食中毒に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 人の炭酸内などに常在する細菌であり、特に花量には濃厚に存在する。
(2) この菌が増殖するときに産生する毒素のエンテロトキシンは、熱に強い。
(3) 食中毒を発症するまでの潜伏期間は、1~5時間程度と比較的短い。
(4) この菌による食中毒の主な症状は発熱で、吐き気や嘔吐はほとんどない。
→よく引き起こされる
問32
腸管出血性大腸菌O157食中毒に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 腸管内で増殖した菌がベロ毒素を産生する。
(2) 主な症状は腹痛、下痢であり、血便を生じることもある。
(3) 人から人へ感染が広がることはない。
→人から人への二次感染がある
(4) この菌に汚染された野菜が原因食品となることもある。
問33
ノロウイルス食中毒に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) ノロウイルスによる胃腸炎の症状が回復して1週間が経過した患者の糞便からウイルスが検出されることがある。
(2) 感染力は弱く、多量のウイルス(約100万個以上)を摂取しないと感染しない。
→強く、10~100個程度の少量でも感染する
(3) 消毒には、消毒用アルコールよりも次亜塩素酸ナトリウムが効果的である。
(4) 食品を中心部まで85〜90°Cで90秒間以上加熱することが予防に有効である。
問34
食品の保存法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) 食品への放射線照射は、日本ではばれいしょの発芽防止の目的でのみ認められている。
→正しい
(2) 食品を無酸素状態にすることで、品質の劣化やすべての微生物の増殖を抑えられる。
→嫌気性菌は無酸素環境で増殖する可能性がある
(3) 低温貯蔵法は、微生物を死滅させることができる。
→の増殖を抑える
(4) 食品添加物の保存料は、腐敗微生物の繁殖を防止し、殺菌力も非常に強い。
→は弱い
問35
食品添加物に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 指定添加物、天然由来の興存添加物、一般に食品として使われる添加物、天然香料の4種類がある。
(2) 一日摂取許容量(ADI) とは、人がその食品添加物を一生食べ続けても、健康を害さない一日当たりの量のことである。
(3) 食品表示法の食品表示基準によって、物質名に加えて用途名を併記することが定められているものがある。
(4) 着色料は外観をよくするものであり、すべての食品に使用することができる。
→使用が制限されている食品もある
問36
次の原材料のうち、食品表示法の規定により特定原材料としてアレルゲンの表示が義務付けられているものを1つ選びなさい。
(1) 大豆
→義務ではなく推奨
(2) 落花生
→正しい
(3) りんご
→義務ではなく推奨
(4) さば
→義務ではなく推奨
問37
次のうち、HACCPシステムの7原則として適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 危害分析(HA)の実施
(2) 重要管理点(CCP)の決定
(3) 従事者の衛生管理
→誤りである
(4) 記録の保存
問38
農薬等の残留基準に関する次の記述について、( )に入る語句の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
「すべての農薬、飼料添加物及び動物用医薬品について、一定の量を超えて残留する食品の販売などを原則として禁止する制度を( A )制度といい、人の健康をそこなうおそれのない量として一律基準(B)が設定されている。」
(1) ポジティブリスト─0. 01 ppm
→正しい
(2) ネガティブリスト─0. 01 ppm
(3) ポジティブリスト─0. 1 ppm
(4) ネガティブリスト─0. 1 ppm
問39
食品取扱者の衛生管理に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 手の爪は短く切り、指輪や腕時計をはずしてから手洗いを行う。
(2) 調理作業中に手洗いを行った時は、共用の布タオルで水気をふき取る。
→使い捨てのペーパータオルやエアドライヤーを使用することが推奨されます
(3) 消化器症状がなくても、定期的に検便を受けることが大切である。
(4) 調理業務に従事する際は、清潔な仕事着と帽子を着用する。
問40
調理に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 食品材料に調理操作を加え食物に変えることは、ほかの動物にない、人間だけの行為である。
→他の動物も自然界で食物を加工する行動を見せることがあり、例えば、チンパンジーが道具を使って食べ物を調理するような行動をすることが観察されている
(2) 現代の我が国は飽食時代であり、食生活が多様化したことにより、生活習慣病が増加している。これを予防するには、正しい食生活による健康の維持・増進が必要不可欠である。
(3) 米のでん粉、大豆のたんぱく質のように、生では消化されない栄養成分も、加熱により消化可能になる。
(4) 調理の役割は、食品の流通性を高め、同時に安全性や嗜好性を向上させることにある。
問41
洋式調理(西洋料理)の特徴に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 穀食の形態としては、パンやケーキ、パスタが挙げられる。
(2) 調理法としては、肉や生野菜を用いた炒め物や蒸し焼きが中心である。
(3) 味つけは、淡泊、もち味本位である。
→和式調理に関する記述である
(4) 香りを重視している。
問42
食品とその食品に適した洗い方に関する次の組み合わせのうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
《食品》<洗い方>
(1) 米─うすめた洗剤を使って洗う
(2) さといも─砂糖水で洗う
(3) ふき─加熱後に洗う
→「洗う」という表現になるか定かではないが、ふきに含まれる自然毒素を加熱後に水にさらす形で取り除く(アク抜き)ため、これを正答とする
参考資料:農林水産省『ふき・ふきのとうはあく抜きして食べましょう』
(4) 切り身の肉─やわらかいブラシを使って洗う
問43
食品の天然色素に関する次の記法のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) ミオグロビンは、肉や赤身の魚に含まれる色素で、加熱により灰褐色になる。
(2) 梅干しをしそで包んでおくと、しそのアントシアニンが梅干しの酸と反応し
赤くなる。
(3) クロロフィルを含む野菜は、酸性では色が鮮やかになり、アルカリ性では色があせる。
→あせ、鮮やかになる
(4) れんこんに含まれているフラボノイドは、酸性で無色になる性質があるため、れんこんを酢で煮ると色が白くなる。
問44
混合・攪拌に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 温度を均一化させる目的がある。
(2) 水の中に油が粒子となって分散しているバターなどの乳化の型は、水中油滴型(O/W) である。
→油中水滴型(W/O)
(3) すし飯を冷ましたり、余分な水蒸気を放出させる目的がある。
(4) 卵白の泡立ては、イーストや膨化剤に比べて膨張力が弱いので、卵白だけで膨らませるスポンジケーキでは過度の攪拌を避ける。
問45
切砕・成形に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 日本料理の飾り切りは、むき物と呼ばれる。
(2) 隠し包丁は、食品の形や姿を保ちながら、内部まで熱を伝え、味をムラなく浸透させたいときに、見えない部分に包丁で切り目を入れることをいう。
(3) 和式の短冊切りは、洋式でジュリエンヌ、中国式で(スウ)という。
→細切り
(4) あらいは、そぎ切りした身を氷水などで引き締め歯ごたえをよくする手法である。
問46
冷却・凝固に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 時間が経ち、寒天ゼリーから水が出てくる現象を、離漿という。
(2) 熱いものをいきなり冷蔵庫へ入れるのではなく、水で予備冷却をしてから冷蔵庫へ入れることを、ブランチングという。
→予冷、予備冷却(ブランチングとは、通常、野菜などの食品を短時間加熱することで、酵素を失活させ、品質の変化を抑えるための工程を指す)
(3) カラギーナンは紅藻からつくられ、寒天より酸に強く、常温で固まって安定し、食感はやわらかい。
(4) 寒天は0.5~1%以上の濃度になると、冷やせば凝固してゼリー状になり、濃度が高いほど固まりやすい。
問47
煮魚に関する次の記述について、( )に入る語句の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
「皮や骨のある魚を長時間煮ると、( A ) というたんぱく質が(B )に変化して汁に溶け、冷えると煮こごりとなって固まる。」
(A) (B)
(1) コラーゲン─カゼイン
(2) ゼラチン─コラーゲン
(3) コラーゲン─ゼラチン
→正しい
(4) カゼイン─コラーゲン
問48
豆類の調理に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 大豆を煮る場合、一夜水に浸漬して十分膨潤させてから加熱する。
(2) あずきを煮る場合、洗ったらすぐに火にかけて、初めからゆるやかに加熱して
表皮をやわらかくする。
(3) 豆類を煮るとき、表皮と内部の温度差を少なくするため、途中で冷水を加えることがあり、これを「びっくり水」という。
(4) 煮豆に重曹を加えると、表皮の繊維は硬くなるが、豆のビタミンB1は増加する。
→柔らかく、かなり減少
問49
食品とその主な香気成分に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《食品》<主な香気成分>
(1) 大根─メチルメルカプタン
(2) 桃─ギ酸アミル
→ラクトン
(3) しいたけ─レンチオニン
(4) アプリコット─酪酸アミル
問50
調理食品と加熱調理による適温に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《調理食品》《適温》
(1) カステラ─90~100°C
→160〜170℃
(2) 緑茶(煎茶)─7 0~9 0°
(3) 茶わん蒸し─8 5 ~ 9 0°
(4) カラメル─170~190°C
問51
調味料とその味つけ以外の役割に関する次の組み合わせのうち、適切でないものを1つ選びなさい。
《調味料》《役割》
(1) 食塩─乾燥を防ぎ、湿度を保つ。
→砂糖
(2) 食塩、砂糖、食酢─微生物の発育を抑えて天然の防腐剤となる。
(3) 砂糖─粘りや、つやを出す。
(4) 食酢─骨まで食べられるようやわらかくする。
問52
次のうち、熱伝導率の高い順に並んでいる鍋の材質として最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) アルミニウム>銅>鉄>ステンレス
(2) 銅>鉄>ステンレス>アルミニウム
(3) 銅>アルミニウム>鉄>ステンレス
→正しい
(4) 鉄>銅>ステンレス>アルミニウム
問53
次のうち、直接加熱用具に分類されるものとして最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) トースター
→正しい
(2) フライパン
→間接加熱用器具
(3) ホットプレート
→間接加熱用器具
(4) パーコレーター
→間接加熱用器具
問54
熱源の性質と熱効率に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 14.5°Cの水1gの温度を1°C上昇させるのに必要な熱エネルギー量を1J(ジュール)という。
→1カロリー(約4.2J)
(2) 固体燃料と液体燃料は1kg、気体の燃料では1mが完全に燃焼したときに発生する熱量を、発熱量または燃焼熱量という。
(3) 熱源から発生する熱量すべてが食品の加熱に役立つことはない。
(4) 燃料の全発生熱量と、実際の食品の加熱に利用された熱量の比を熱効率という。
問55
味とその主な呈味物質に関する次の組み合わせのうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
<味>《呈味物質》
(1) うま味─イノシン酸
→正しい
(2) 辛味─タンニン
→渋味
(3) 酸味─クロロゲン酸
→渋味
(4) 苦味─グアニル酸
→うま味
問56
たんぱく質の熱凝固に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(1) 食塩は、熱凝固を遅らせ、凝固物をかたくする。
→促進させ
(2) 食酢は、食塩と併用すると熱凝固を遅らせ、凝固物をやわらかくする。
→促進
(3) 砂糖は、熱凝固を遅らせ、凝固物をやわらかくする。
→正しい
(4) たんぱく質の熱凝固温度は、40~50°Cである。
→60〜70℃前後
問57
食酢に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 主成分は酢酸で、うま味や香気成分の機合体であり、揮発性成分が少なく、加熱すると味、香りが変化する。
→多く
(2) 食酢の作用として、防腐、殺菌、食品中の酵素作用の抑制がある。
(3) 大根おろしに酢を入れると、ミロシナーゼによる辛味の増加を抑制する。
(4) 砂糖溶液に食酢を加えて加熱すると、結晶化を防ぐことができる。
問58
日本の郷土料理とその説明に関する次の組み合わせのうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
《料理名》《説明》
(1) 石狩鍋─溝のあるかぶとのような独特な鍋で羊肉などを焼く料理
→ジンギスカン鍋
(2) 五平もち─さつまいもと餅を練ったきな粉餅菓子
→ねりくり
(3) べろべろ(えびす)─溶き卵を寒天で固めて薄く切った料理
(4) 深川めし─ドジョウとゴボウを具とした炊き込みご飯
あさりのむき身を具とした炊き込みご飯
問59
食文化に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 食事の生命維持機能における食物の基本的条件は、安全性、栄養性、嗜好性である。
(2) イネ科の一種であるジャポニカ種は、日本で主流の米であり、形が丸く、炊くと粘り気がある。
(3) ユダヤ教ではアルコールは禁忌(タブー)とされている。
→イスラム教
(4) 世界の食事様式には、手食、箸食、ナイフ・フォーク・スプーン食があり、これを三大食法という。
問60
日本の食文化に関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。
(1) 明治期に、公式にはタブーとされていた肉食が開放され、牛なべやすき焼きという調理形態が完成した。
(2) 江戸時代初期に、日本人のための西洋料理専門店が開店し、和・洋・中国が一体化した新型の日本料理が数多く生まれた。
→明治初年
参考文献:調理師読本 公益社団法人 日本栄養士会
(3) 鎌倉時代初期に、僧栄西により伝えられた抹茶法は、安士桃山時代に茶の湯として大成した。
(4) 鎌倉時代には、動物性食品と五量(にんにく、ねぎなどの薬味)を禁じ、植物性食品と中国伝来の調理法とを組み合わせ、日本独自の工夫をほどこした精進料理が開発された。
次回予告
この記事では、
令和6年度愛媛県調理師試験│解答速報│解説をお伝えしました。
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